展示会に使える補助金2026|出展料の2/3・ブース装飾は要確認

| カテゴリ: 採択のコツ | 著者:採択ナビ代表(行政書士 / 認定経営革新等支援機関)

「良いモノは作れる。でも売り先が広がらない」——中小企業の悩みで一番多いのがこれです。そして販路開拓の王道が、今も昔も展示会への出展。ただ、出展料・ブース装飾・カタログ・サンプル・旅費…数十万から数百万円が一気に出ていくのも事実です。この記事では、展示会出展に使える補助金と、「出展を事業計画にどう落とし込むか」を会話で解説します。

🙋
中小企業の社長さん
先生、業界の展示会に出てみたいんです。ただ、小間代だけで数十万、ブースの装飾やカタログも入れると結構な額で…社内では「そんな金あるのか」って空気で。
👨‍🏫
ナビ先生(行政書士)
その悩み、補助金と相性がとても良いんですよ。展示会出展は「販路開拓」の典型例で、多くの制度が正面から支援対象にしています。小規模事業者持続化補助金、自治体の出展助成、海外なら見本市支援——複数の入り口があります。
🙋
社長さん
えっ、出展料そのものが補助されるんですか?てっきり設備とか機械しかダメなんだと思ってました。
👨‍🏫
ナビ先生
そこが誤解されやすいところ。補助金=設備投資、ではありません。「売上を伸ばすための取組」であれば、出展料・装飾費・広報物の制作費なども対象経費になり得ます。ただし何がOKで何がNGかの線引きが独特なので、そこを今日しっかり押さえましょう。

🎪なぜ展示会は今も”販路開拓の王道”なのか

🙋
社長さん
正直、今どきネットで発信すれば十分じゃないかとも思うんですが…展示会って古くないですか?
👨‍🏫
ナビ先生
むしろ逆で、ネットが増えたぶん「実物を見て、その場で話せる」場の価値が上がっている面があります。特にBtoBの製品は、触って、比べて、担当者と話して初めて検討が進む。展示会は「決裁に関わる人が自分の足で来る場所」なんです。

展示会の強みを整理すると、次の3点に集約されます。第一に、見込み度の高い相手が自ら集まること。会場に来ている時点で、その分野に関心がある人です。第二に、短期間で大量の接点をつくれること。飛び込み営業では何か月もかかる面談数を、数日で確保できます。第三に、競合と自社の違いが可視化されること。隣のブースと並ぶことで、自社の強みも弱みもはっきりします。

一方で、弱点もはっきりしています。費用が前倒しでかかる、準備の手間が大きい、出展しただけでは何も起こらない。この3点です。特に3つ目——「出て終わり」になっている出展は驚くほど多く、名刺だけ集めて何もフォローしないまま次の年を迎える、というパターンが典型です。

🎯

見込み客が来る
その分野に関心のある人が自分の意思で来場する
質が高い
⚡

短期間で大量接点
数日で数十〜数百件の名刺・商談が生まれる
効率が良い
🔍

競合比較ができる
隣のブースと並ぶことで自社の位置が分かる
戦略に効く
補助金の審査でも効いてくる視点審査で見られるのは「出たいかどうか」ではなく「出た結果、売上がどう伸びる見込みか」。上の3つの強みを、自社の言葉で「だからこの展示会に出る」と説明できれば、それがそのまま事業計画の骨格になります。

🧭展示会出展に使える補助金の3つの入り口

🙋
社長さん
具体的に、どんな制度があるんですか?
👨‍🏫
ナビ先生
大きく3つ。①小規模事業者持続化補助金(国)、②自治体の展示会出展助成、③海外見本市向けの支援(JETROなど)。国内か海外か、規模はどれくらいかで、見るべき入り口が変わります。
入り口 性格 向いているケース
① 小規模事業者持続化補助金 販路開拓の取組を幅広く支援。展示会出展は代表的な使いみちのひとつ 小規模事業者。国内展示会への出展、あわせてカタログ・HP整備も行いたい
② 自治体の出展助成 都道府県・市区町村が地域企業の販路開拓を後押し。定額・上限方式が多い 地元の産業振興の枠に該当する事業者。国の制度に当てはまらない規模
③ 海外見本市支援(JETRO等) 海外展開・輸出を狙う企業向け。ジャパンパビリオン形式の参加支援なども 海外市場への輸出・販路開拓を本気で検討している企業

それぞれ対象者の条件、補助率、上限額、対象経費の範囲が異なります。特に自治体制度は「市内に事業所があること」「特定の産業分野であること」といった地域独自の条件がつくことが多いので、自社が該当するかどうかを最初に確認してください。

また、商工会議所・商工会や、地域の産業振興財団などが独自に出展支援メニューを持っていることもあります。「合同ブースの一区画を安く使える」「出展料の一部を負担してもらえる」といった形です。補助金という名前がついていないだけで、実質的な支援は意外なところに転がっています。

探し方のコツ「自治体名+展示会 出展 助成」「自治体名+販路開拓 補助金」で検索するほか、商工会議所の会報・メールマガジンを必ず購読してください。自治体の出展助成は募集期間が短く、告示に気づかないだけで機会を逃すことがよくあります。

💴対象になる経費・ならない経費の”考え方”

🙋
社長さん
ここが一番知りたいところです。何が出て、何が出ないんですか?
👨‍🏫
ナビ先生
制度ごとに細部は違うんですが、共通する”考え方”があります。ざっくり言うと「その展示会のためだけに、明確に必要だと説明できる費用」はOK、「日常業務でも使うもの」「もてなし・飲食に類するもの」はNGになりやすい。この軸で見ると、だいたい判断できます。
🙋
社長さん
なるほど…でも「日常業務でも使う」って、線引きが難しくないですか?
👨‍🏫
ナビ先生
まさにそこが実務の肝です。たとえばブースに置く什器。展示会専用のパネルなら通りやすいですが、事務所でも使える汎用の机や椅子だと厳しい。「これは展示会が終わったら他に使えません」と説明できるかが分かれ目になります。
費目 一般的な傾向 ポイント
出展料・小間代 ◎ 対象になりやすい代表格 主催者の請求書・振込記録を保管。申込書も残す
ブース装飾・施工費 ○ 対象になりやすい その展示会専用の造作であることが分かる見積内訳を
パネル・のぼり・サイン制作 ○ 対象になりやすい 展示会名や商品名が入っていると専用性を説明しやすい
カタログ・パンフレット制作 ○ 対象になりやすい 配布実績を写真や残部数で説明できるようにする
サンプル・試作品の製作 △ 制度により扱いが分かれる 販売用在庫との区別が問われる。要領を要確認
運送費・什器レンタル ○〜△ 制度により レンタルは対象、購入は対象外という区分もある
旅費・宿泊費 △ 制度により大きく分かれる 対象外の制度も多い。上限や単価規定がある場合も
来場者への飲食提供・手土産 × 対象外が原則 接待・もてなしにあたる支出は認められないのが通例
自社スタッフの人件費 × 対象外が原則 「自社の通常業務」とみなされる。外注費とは扱いが違う
汎用パソコン・タブレット等 × 対象外になりやすい 日常業務でも使える汎用機器は認められにくい
「飲食・接待」は要注意ブースでコーヒーを出す、試食を配る、来場者に手土産を渡す——販促としては効果的でも、補助対象経費としては認められないのが通例です。食品メーカーの試食のように、商品そのものの提示にあたる場合の扱いは制度ごとに違うので、必ず個別に確認してください。
迷ったら事務局に聞く「この費用は対象になりますか」という問い合わせは、どの制度も受け付けています。発注する前に聞くのが鉄則。支払ってから「対象外でした」となっても、後戻りはできません。問い合わせた日時と回答内容はメモに残しておきましょう。

費目別 ○×判定(小規模事業者持続化補助金 第20回の経費区分)

費目 判定 どの経費区分か・注意点
展示会の出展料・小間料 ○ ④展示会等出展費。この区分の本丸
展示商品・什器の会場往復運搬(宅配便) ○ ④に「関連する運搬費」として計上可。証拠は金額・日付・送付先が記載された宅配伝票
レンタカー代・ガソリン代・駐車場代 × 運搬費として認められません
商品カタログの制作・印刷 ○ ④ではなく②広報費。②は上限30万円(税込)。しかも②だけでは申請できず、他区分との併用が必要
会社案内パンフレット × 商品・サービスの広報でないため対象外
展示用ショーケース等のレンタル ○ ⑦借料。購入する場合は①機械装置等費。契約期間が補助事業期間を超える場合は按分
出張の宿泊費・鉄道運賃 ○ ④ではなく⑤旅費。宿泊費の上限は国の旅費支給基準(地域別)による
日当・タクシー代・グリーン車の付加料金 × 旅費として認められません
ブース装飾費 要確認 持続化・統合新制度など主要4制度の公募要領に「ブース」「装飾」「小間」という語の記載が0件でした。対象になるかは事務局に個別照会が必要です
注意ブース装飾費の扱いは断定できません。展示会補助を扱う記事の多くが「装飾費も対象」と書いていますが、公募要領に根拠となる記載を見つけられませんでした。見積を取る前に事務局へご確認ください。
展示会だけの特殊ルール:申込みは交付決定前でもよい補助金の大原則は「交付決定前の発注は対象外」ですが、展示会は例外的な扱いがあります。出展の申込み自体は交付決定前に行っても構いません。ただし請求書の発行日・支払日・開催日は、すべて交付決定後かつ補助事業期間内である必要があります。人気の展示会は早期に小間が埋まるための配慮ですが、「申込みはOK、支払いはNG」という線引きを外すと全額が対象外になります。
2026年度の変更点統合された「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」では、広告宣伝・販売促進費の上限算定が「経費総額の1/2」から「年間売上見込額の5%」に変更され、対象が全3枠に拡大されました。売上規模が小さい事業者ほど枠が小さくなる方向の改定です。

✍️出展を”補助金の事業計画”に落とし込む書き方

🙋
社長さん
申請書には「展示会に出ます」って書けばいいんですか?
👨‍🏫
ナビ先生
それだけだとほぼ確実に弱い計画になります。審査で見られるのは「出展するかどうか」ではなく「なぜその展示会か」「誰に何を売るのか」「出た後どう売上につなげるのか」。出展はあくまで手段であって、目的ではないんです。
🙋
社長さん
「なぜその展示会か」って…業界で一番大きいから、じゃダメですか?
👨‍🏫
ナビ先生
惜しい。もう一歩踏み込んで「その展示会には、自社が狙う◯◯業界のバイヤーが来場する。だから自社の△△という商品を届けられる」まで書きます。来場者層と、自社のターゲットが重なっていることを示すのが核心です。

展示会の公式サイトには、たいてい前回の来場者数、来場者の業種別・職種別の内訳、出展分野といったデータが公開されています。これを引用して「当社が狙う層が◯%を占める」と書けば、出展先の選定に根拠が生まれます。主催者の公表資料は、申請書の強力な裏づけ材料です。

そのうえで、次の順番で組み立てると読みやすい計画になります。①現状の課題(販路が特定顧客に偏っている等) → ②その課題を解くための出展 → ③展示会での具体的な仕掛け → ④出展後のフォロー計画 → ⑤目標数値。この5ステップです。

1
現状の課題を数字で書く 「売上の◯割が特定の1社に依存」「新規獲得が年◯件にとどまる」など
2
なぜその展示会かを説明 来場者の業種構成と自社ターゲットの一致を、公表データで示す
3
ブースでの具体策 何を展示し、どう見せ、どんな体験をしてもらうのか。装飾費の根拠にもなる
4
出展後のフォロー計画 名刺の分類基準、何日以内に誰が連絡するか、送付する資料は何か
5
目標数値を置く 名刺獲得◯件、商談化◯件、成約◯件、売上◯円。根拠も一言添える

特に差がつくのが④の出展後フォローです。多くの申請書が「出展します」で終わっているため、ここを丁寧に書くだけで印象が変わります。「会期終了後3営業日以内に全件へ礼状メール」「関心度A評価の相手には1週間以内に訪問」——具体的であるほど、実行力があると読まれます。

強い計画に共通する型「今こういう課題がある」→「だからこの展示会に出る」→「こう見せる」→「こうフォローする」→「結果こうなる」。この因果がひと続きにつながっていれば、文章がうまくなくても計画としては強い。逆に、どこか1か所が飛んでいると「思いつき」に見えてしまいます。
目標数値は”堅め”に景気よく大きな数字を書きたくなりますが、実績報告で自分の首を絞めます。過去の営業実績や、同規模の展示会の一般的な水準から逆算して、達成の道筋を説明できる数字にしておきましょう。

🏗️ブース設計と展示物の考え方

🙋
社長さん
ブースって、お金をかけて派手にしたほうが人は来ますか?
👨‍🏫
ナビ先生
お金より「3秒で何屋か分かるか」のほうが効きます。通路を歩く人がブースを見る時間は本当に一瞬。目線の高さに、大きな文字で、一言で——これができていない立派なブースより、これができている簡素なブースのほうが人は止まります。

展示会の会場では、来場者は膨大な数のブースの前を通り過ぎます。そのなかで足を止めてもらうには、「誰の、どんな困りごとを、どう解決するのか」を最短の言葉で掲げることが最優先です。会社名を大きく書くより、「◯◯を△△する装置」と書くほうが伝わります。

展示物についても同じで、実物・動くもの・触れるものが強い。パネルだけのブースは素通りされやすい一方、実機が動いていたり、サンプルを手に取れたりすると滞在時間が伸びます。これは補助金の申請書でも「なぜこの装飾費・製作費が必要か」の説明にそのまま使えます。

装飾費の見積は”内訳”が命「ブース装飾一式 ◯◯円」という見積書は、審査でも実績報告でも弱いです。パネル制作○枚、什器レンタル○点、施工費、電気工事…と費目ごとに分けた見積を業者に依頼してください。対象外経費が混ざっていた場合も、内訳があれば切り分けられます。

📸実績報告で必要になる証拠書類

🙋
社長さん
無事に出展できたら、それで終わりじゃないんですよね?
👨‍🏫
ナビ先生
むしろここからが本番です。補助金は後払いなので、実績報告が通らないとお金は1円も入りません。しかも展示会は「終わったら跡形もなく消える」イベント。会期中に撮っておかないと、二度と撮れない証拠があるんです。
🙋
社長さん
こわい…具体的に何を残せばいいですか?
👨‍🏫
ナビ先生
大きく「支払いの証拠」「実施した証拠」「成果の証拠」の3種類。特に2つ目の写真は、担当者を決めて会期初日の朝に撮るようスケジュールに入れておいてください。バタバタして忘れるのが定番の失敗です。
A
支払いの証拠 見積書・発注書・契約書・納品書・請求書・振込控。原則すべて揃えて1セット
B
出展の証拠(写真) 自社ブース全景、社名サインが写った写真、展示物のアップ、会場全体の様子
C
制作物の現物 カタログ・パンフレット・チラシの現物や配布物の見本。数部は必ず保管
D
名刺・来場記録 獲得した名刺、来場者リスト。個人情報の扱いに配慮しつつ件数を集計
E
商談記録 誰と、何を話し、次のアクションは何か。簡単な商談メモの様式を用意しておく
F
出展要項・申込控 主催者からの案内、出展者一覧、小間位置図など、参加の裏づけ資料

写真については、「自社のブースだと分かること」が重要です。社名やロゴが写り込んでいない写真だけだと、どこのブースか判別できず差し戻される恐れがあります。正面から全景1枚、社名サインが読める1枚、スタッフが接客している様子1枚——最低この3枚は押さえましょう。

また、商談記録は会期中にその場で書くのが鉄則です。会期が終わってから記憶を頼りに書き起こそうとしても、誰が誰だったか分からなくなります。名刺の裏に日付と一言メモを書く運用でも構いません。この記録は、実績報告だけでなくその後の営業活動そのものの資産になります。

現金払いは避ける実績報告では「支払った証拠」が求められます。現金でのやり取りは証明が難しく、制度によっては認められないこともあります。原則すべて銀行振込で、通帳や振込明細を残してください。会期中に現地で発生する追加費用にも同じ注意が必要です。

🕳️展示会補助でつまずきやすい7つのポイント

🙋
社長さん
ありがちな失敗も教えてください。
👨‍🏫
ナビ先生
展示会は日程が動かせないという特殊事情があるので、スケジュール系の失敗が特に多いです。7つ挙げます。
① 申込締切と補助金スケジュールが合わない展示会の出展申込は、会期の半年以上前に締め切ることも。「交付決定前に申し込むと対象外」という制度だと、そもそもタイミングが合わないことがあります。早めに事務局へ確認を。
② 出展料の支払時期が交付決定より前主催者への支払いが早期に設定されているケース。支払い済みの費用が対象外になる制度もあるため、支払スケジュールを先に確認してください。
③ 「一式」見積で内訳がない装飾業者からの「ブース施工一式」見積は、審査でも報告でも通りにくい。費目別の内訳を必ず要求しましょう。
④ 対象外経費を混ぜて請求してしまう飲食提供、手土産、汎用機器の購入など。1枚の請求書に対象・対象外が混在していると、切り分け作業で大変な手間がかかります。発注段階で分けるのが正解。
⑤ 写真を撮り忘れる展示会は撤収したら終わり。撮り直しが物理的に不可能な証拠です。撮影担当と撮影リストを事前に決めておきましょう。
⑥ 出展後のフォローをしない計画に書いたフォロー策を実行しないと、実績報告で書くことがなくなります。何より売上につながらなければ出展した意味がない。会期後1週間の行動を先に予定表へ入れておく。
⑦ 自治体制度の募集期間を逃す自治体の出展助成は募集期間が短く、年に1〜2回しかないことも。年度初めに地元の告示を確認する習慣をつけてください。

🌏海外の見本市に出るときの追加論点

🙋
社長さん
いつかは海外の見本市にも出てみたいんですが、国内と何が違いますか?
👨‍🏫
ナビ先生
費用の桁と、準備の重さが変わります。渡航費、通訳、輸送・通関、多言語の資料…。ただ、JETROなどが海外見本市への出展支援メニューを用意しているので、単独で全部背負う必要はありません。

海外出展で追加で考えるべき論点は、大きく①言語対応(資料・通訳)、②物流と通関(サンプルの持ち込み手続)、③現地の規制・認証、④知的財産の保護の4つです。特に④は見落としがちで、展示した製品のデザインや技術が模倣されるリスクを事前に検討しておく必要があります。

補助金・支援制度の観点では、「輸出を本気で目指しているか」が問われる傾向があります。単に海外を見てみたい、では計画として弱い。どの国のどの層に、どのルートで売るのか。現地の代理店を探すのか、越境ECを使うのか。出展をその戦略の一部として位置づけることが求められます。

ジャパンパビリオン形式という選択肢海外見本市では、日本の企業がまとまって出展する共同ブース形式の参加枠が用意されることがあります。単独出展よりも費用負担や現地手配の負担が軽くなる場合があるため、初めての海外出展では有力な選択肢です。募集時期と条件は主催機関の案内を確認してください。

❓よくある質問

オンライン展示会・バーチャル展示会も補助の対象になりますか?
制度によって扱いが分かれます。販路開拓の取組として認められる場合もあれば、対象を「実地開催の展示会」に限定している場合もあります。オンライン出展を計画している場合は、申請前に事務局へ確認するのが確実です。
同じ年に複数の展示会に出る場合、まとめて申請できますか?
1つの事業計画のなかに複数の出展を盛り込むこと自体は、多くの制度で可能です。ただし補助上限額は変わらないため、金額的なメリットが増えるわけではありません。また、それぞれの出展の必要性を個別に説明する必要があるので、計画の説得力は落ちやすくなります。
カタログやホームページも同時に作りたいのですが、一緒に申請できますか?
販路開拓というくくりで見れば、展示会出展とカタログ・ウェブサイト整備は方向性が一致しており、同じ計画に載せやすい組み合わせです。ただし制度によってはウェブ関連経費に上限や制限が設けられていることがあるため、要領の該当箇所を確認してください。
出展した結果、成果が出なかったら補助金は返さないといけませんか?
計画に書いた目標を下回ったこと自体で直ちに返還となるのが一般的ではありませんが、対象経費として認められない支出があった場合や、事業を実施していない場合は減額・返還の対象になり得ます。大切なのは「計画どおり実施し、その証拠を残す」ことです。
初めての出展で、どの展示会を選べばいいか分かりません。
まず候補の展示会に「来場者」として行ってみるのがおすすめです。来場者層、ブースの雰囲気、競合の出展状況を自分の目で見れば、翌年の出展計画が具体的になります。下見の年に情報収集し、翌年に補助金を使って出展する——という二段構えは現実的な進め方です。
ブースの装飾は、業者に頼まず自作でもいいですか?
自作自体は問題ありませんが、補助対象経費という観点では「自社の人件費は対象外」となるのが通例で、材料費のみが対象になるケースが中心です。また会場によっては施工に関する規定(消防・電気工事など)があるため、主催者の出展規定を必ず確認してください。
※注意事項本記事の金額・要件・対象経費に関する記述は、一般的な傾向をつかむための目安です。公募回・年度により要件は変わります。必ず最新の公募要領/自治体の告示をご確認ください。

🎫展示会費用が対象になる2つの制度 — 金額で比べる

🙋
社長さん
展示会に出るのに使える補助金って、どれを選べばいいんでしょう。
👨‍🏫
ナビ先生
規模で決まります。数十万円の国内展示会なら持続化補助金、数千万円規模の新事業として出るなら統合された新制度です。並べてみましょう。
制度 補助上限 補助率 展示会費の経費区分 締切
小規模事業者持続化補助金
一般型通常枠 第20回
基本50万円/インボイス特例+50万円/賃金引上げ特例+150万円=最大250万円 2/3(赤字事業者の賃金引上げ特例は3/4) ④展示会等出展費(関連する運搬費を含む)/カタログは②広報費・上限30万円/レンタルは⑦借料/旅費は⑤ 2026年11月5日〜12月15日 17:00
小規模事業者持続化補助金
創業型 第4回
200万円+インボイス特例50万円=最大250万円(賃金引上げ特例の設定なし) 2/3 同上 同上
新事業進出・ものづくり
商業サービス補助金 第1回
革新的新製品・サービス枠 2,500万円(賃上げ特例3,500万円)/新事業進出枠 7,000万円(同9,000万円)。補助下限は革新枠100万円・新事業進出枠750万円 中小1/2/小規模事業者2/3 広告宣伝・販売促進費。2026年度から上限算定が「経費総額の1/2」→「年間売上見込額の5%」に変更され、対象が全3枠に拡大 2026年10月30日 18:00 厳守
注意創業3年以内なら創業型(上限200万円)のほうが有利になる可能性が高いです。ただし通常枠との重複申請はできません。

🧮モデルケース:従業員4名の金属洋食器メーカーが国内展示会に出展する場合

🙋
社長さん
結局、うちの規模だといくらになるのかが知りたいんです。
👨‍🏫
ナビ先生
では具体例で並べましょう。従業員4名・金属洋食器の製造小売(「製造業その他」=従業員20人以下で小規模事業者に該当)。自社ECと地元卸が中心で、首都圏の小売店との取引がないを想定した試算です。
経費区分 内容(品目と単価) 費用 補助率 補助される額 注意点
④展示会等出展費
(出展料)
国内展示会 出展料 3小間 @10万円 30万円 2/3 20万円 申込みは交付決定前でも可。ただし請求書発行日と支払日が交付決定後でないと全額対象外
④展示会等出展費
(運搬費)
展示商品・什器の会場往復運搬(宅配便) 4万円 4万円 2/3 26,667円 レンタカー・ガソリン・駐車場代は不可
②広報費 商品カタログ制作・印刷 1,000部 @200円 20万円 2/3 133,333円 ②は上限30万円(税込)。②のみでは申請不可だが④と併用なのでOK
⑦借料 展示用ショーケース 2台 @4.5万円 9万円 2/3 6万円 購入なら①機械装置等費。レンタルは⑦借料
⑤旅費 宿泊 @1.3万円×3泊×2名=7.8万円
新幹線往復 @1.8万円×2名=3.6万円
11.4万円 2/3 7.6万円 日当・タクシー・グリーン車付加料金は不可
合計 — 74.4万円 2/3 49.6万円 補助上限50万円の枠内。自己負担 24.8万円
この表の位置づけ当事務所が第20回公募要領をもとに作成した試算モデルです。補助金は精算払い(後払い)なので、74.4万円はいったん全額を自己資金で立て替える必要があります。宿泊費1.3万円/泊は第19回の参考資料に例示されていた額をもとに置いた仮の単価で、第20回の参考資料は2026年8月2日時点で未公開のため、実際の上限額は要確認です。補助率2/3は通常枠の値で、賃金引上げ特例に申請する赤字事業者は3/4になります。
進め方創業3年以内なら創業型(上限200万円)のほうが有利な可能性が高いです。ただし通常枠との重複申請はできません。第20回・創業型第4回とも申請受付は2026年11月5日〜12月15日17:00です。

本記事の情報について

本記事は公開時点で確認できる公募要領等の一次情報に基づいて作成しています。補助金・助成金の制度内容、補助上限額、補助率、公募期間は予告なく変更される場合があり、同一制度でも公募回次によって要件が異なります。制度の統合・名称変更が行われることもあります。

ご申請の前には、必ず各制度の公式サイトおよび最新の公募要領をご確認ください。

本記事は制度の情報提供を目的とするもので、個別の申請可否や採否を保証するものではありません。最終的なご判断は、各制度の公募要領および管轄の窓口・有資格者にご確認ください。

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