キャリアアップ助成金2026|正社員化1人80万円と見落しやすい加算

| カテゴリ: 補助金の基本 | 著者:採択ナビ代表(行政書士 / 認定経営革新等支援機関)

パート・アルバイト・契約社員を正社員に登用したり、待遇を良くしたり——その取り組みを国が後押しするのがキャリアアップ助成金です。返済不要で、しかも「審査の競争に勝つ」タイプではなく要件を満たせば原則受給できるのが最大の特徴。ただし、取り組みを始める“前”に計画を出しておくというルールを知らないまま動くと、そもそも土俵に立てません。この記事では制度の全体像を、会話と図で最初から順にほどいていきます。

🙋
中小企業の社長さん
先生、うちのパートさんを何人か正社員にしようと思ってるんです。そういうときに使える助成金があるって聞いたんですが…。
👨‍🏫
ナビ先生(行政書士)
まさにそれがキャリアアップ助成金です。非正規で働いている方の正社員化・処遇改善に取り組んだ会社に、厚生労働省から助成が出る制度ですよ。
🙋
社長さん
おお!じゃあ来月から正社員にしちゃって、あとで申請すれば…
👨‍🏫
ナビ先生
ストップです(笑)。ここが一番のつまずきポイントで、正社員にする“前”に「キャリアアップ計画」を労働局へ出しておく必要があります。先に転換してしまうと、対象外になってしまうんです。
最重要:着手前申請の原則キャリアアップ助成金は、取り組みを実施する前にキャリアアップ計画書を管轄の労働局(ハローワーク経由の場合もあり)へ提出しておくのが大前提です。「正社員に転換してから相談に行ったら、もう手遅れだった」というのが最も多い失敗パターン。動く前に、まず計画——これだけは絶対に覚えてください。

🧭キャリアアップ助成金とは何のための制度か

🙋
社長さん
そもそも、なんで国がそんなお金を出してくれるんですか?
👨‍🏫
ナビ先生
国としては「非正規で働く人の待遇を安定させたい」という政策目標があるんです。でも会社からすると、正社員化も賃上げも人件費が増える。その一歩を踏み出しやすくするための背中押しのお金、というわけですね。

キャリアアップ助成金は、有期雇用労働者・短時間労働者・派遣労働者といった「非正規雇用」で働く方の企業内でのキャリアアップを促進することを目的とした、厚生労働省の助成金制度です。正社員への転換、賃金規定の改定、賞与や退職金といった制度の新設など、待遇を一段引き上げる取り組みに対して助成が行われます。

ここで押さえておきたいのが、「補助金」ではなく「助成金」であるという点。名前が似ているので混同されがちですが、この2つは性格がまったく違います。

⚖️補助金と助成金の違い — なぜ助成金は狙いやすいのか

🙋
社長さん
補助金と助成金って、どっちも「もらえるお金」じゃないんですか?
👨‍🏫
ナビ先生
一番の違いは「競争があるかどうか」。補助金は予算の枠を取り合う審査の競争があって、落ちることがあります。一方の助成金は、決められた要件をきちんと満たしていれば原則として受給できる。ここが決定的に違います。
  🎁 補助金(主に経産省系) 🤝 助成金(主に厚労省系)
主なテーマ 設備投資・IT化・販路開拓など「事業の成長」 雇用・育成・処遇改善など「人」
審査の性格 採択審査(競争)あり。落選もある 原則として要件充足で受給(競争ではない)
募集時期 公募期間が限られる 通年で受付されているものが多い
財源のイメージ 税金(一般会計等) 主に雇用保険料
共通する鉄則 いずれも「取り組む前」に申請・計画提出が必要。後出しは原則できない

キャリアアップ助成金は後者、つまり要件を満たせば原則受給できるタイプです。事業計画書の出来映えで競い合う必要はありません。そのかわり、就業規則の整備、労働条件通知書、賃金台帳、出勤簿といった労務書類が要件どおりに揃っているかが徹底的に見られます。「作文力」ではなく「労務管理の正確さ」が問われる制度だと考えてください。

覚え方補助金は「選ばれて」もらう/助成金は「条件を満たして」もらう。だからこそ助成金は、普段の労務管理がきちんとしている会社ほど有利になります。

🏢対象になる事業者・対象になる取り組み

🙋
社長さん
うちみたいな社員10人の会社でも対象になりますか?
👨‍🏫
ナビ先生
はい、規模の大小ではなく「雇用保険の適用事業所であること」が入口の条件です。むしろ中小企業のほうが助成率・助成額が手厚く設定されている区分が多いですよ。
🏭

事業主の条件
雇用保険適用事業所であること/キャリアアップ管理者を置くこと/労働関係法令を守っていること
入口の条件
👥

対象になる人
有期雇用・短時間・派遣など、いわゆる非正規雇用で働いている方
対象労働者
📄

必要な土台
就業規則等に転換制度や賃金規定を定めること/賃金台帳・出勤簿の整備
書類の土台

制度を使う入口として、事業主側には次のような条件が課されます。①雇用保険の適用事業所であること、②キャリアアップ管理者(社内で取り組みを統括する担当者)を選任すること、③キャリアアップ計画を作成し、あらかじめ管轄労働局長の受給資格の確認を受けること、④支給申請にあたって労働者名簿・賃金台帳・出勤簿など必要書類を整備・保管していること。加えて、労働関係法令に重大な違反がないことも当然に求められます。

対象となる労働者は、社内で有期雇用労働者・短時間労働者・派遣労働者として働いている方が中心です。一方で、事業主の親族、役員、すでに正社員として雇用されている方などは対象から外れるのが一般的です。また「一度正社員だった人を非正規に戻してから再び正社員化する」といった、助成金目当てと見なされる形式的な運用は認められません。

就業規則の整備を後回しにしない正社員転換のコースを使うなら、就業規則や労働協約に「転換制度」がきちんと定められていることが前提になります。制度が書かれていない状態で先に転換してしまうと、要件を満たしません。規程の整備 → 計画提出 → 実施の順番を崩さないでください。

🗂️コース・区分ごとの違い(概要レベル)

🙋
社長さん
キャリアアップ助成金って、ひとつの制度じゃなくて何種類かあるんですか?
👨‍🏫
ナビ先生
そうなんです。「キャリアアップ助成金」という大きな傘の下に、目的別のコースがぶら下がっているイメージ。何をやりたいかでコースを選びます。金額もコースごとにまったく違いますよ。
コースの方向性 どんな取り組みか 助成額のイメージ
正社員化の支援 有期雇用・無期雇用の方を正社員に転換する。転換後に一定の賃金増額が求められるのが通例 労働者1人あたり数十万円規模が目安。中小企業は手厚め
賃金規定等の改定 非正規で働く方に適用される賃金テーブルそのものを引き上げる 引上げ率と対象人数に応じた額が目安
賞与・退職金制度の導入 非正規の方にも賞与や退職金の制度を新設し、実際に支給・積立を行う 1事業所あたりの定額が目安
社会保険適用にともなう処遇改善 短時間労働者に社会保険を適用するにあたり、手取りが減らないよう手当や労働時間で手当てする 1人あたりの定額が目安
正社員化以外の待遇改善 正規・非正規の間で共通の職務評価や諸手当の制度を整えるなど 取り組み内容により変動
金額はあくまで「目安」で読んでくださいキャリアアップ助成金はコース・企業規模・加算要件の有無によって支給額が大きく変わります。さらに年度ごとの制度改正で、コース名・支給額・要件そのものが変わることも珍しくありません。この記事の金額感は「桁のイメージ」として捉え、実際の金額は必ず最新の支給要領で確認してください。
🙋
社長さん
複数のコースを同時に使うことはできるんですか?
👨‍🏫
ナビ先生
目的が違えば組み合わせて使える場合があります。たとえば「正社員化」と「賃金規定の改定」を段階的に進める、といった具合ですね。ただし同じ取り組み・同じ賃上げ分を二重にカウントすることはできません。ここは要領で個別に確認が必要です。

正社員化コース — 1人あたりの支給額

対象者 企業規模 有期雇用→正規 無期雇用→正規
重点支援対象者 中小企業 80万円(40万円×2期) 40万円(20万円×2期)
重点支援対象者 大企業 60万円(30万円×2期) 30万円(15万円×2期)
上記以外 中小企業 40万円 20万円
上記以外 大企業 30万円 15万円
注意支給申請の上限人数は1年度1事業所あたり20名です。雇用期間が通算5年を超える有期雇用労働者は無期雇用とみなされ、新規学卒者で雇入れから1年未満の方は対象外です。
「重点支援対象者」とは①雇入れから3年以上の有期雇用労働者 ②雇入れから3年未満で、過去5年間に正規雇用だった期間が合計1年以下かつ過去1年間に正規雇用でない方 ③派遣労働者、母子家庭の母等、人材開発支援助成金の特定の訓練修了者。同じ正社員転換でも、この区分に当たるかどうかで支給額が倍違います。

正社員化コースの加算額(いずれも1事業所1回のみ)

措置内容 中小企業 大企業
正社員転換制度を新たに規定し、当該雇用区分に転換等 20万円 15万円
多様な正社員制度(勤務地限定・職務限定・短時間正社員)を新たに規定し転換等 40万円 30万円
正規雇用転換等に係る所定の情報を自社サイト又は「しょくばらぼ」に公表 【令和8年度 新設】 20万円 15万円
注意3つ目の「公表」による加算は令和8年度の新設です。自社サイトに情報を載せるだけで中小企業なら20万円が加算されるため、取りこぼしが最も惜しい項目です。

賃金規定等改定コース — 1人あたりの支給額

賃金引上げ率 中小企業 大企業
3%以上4%未満 4万円 2.6万円
4%以上5%未満 5万円 3.3万円
5%以上6%未満 6.5万円 4.3万円
6%以上 7万円 4.6万円
注意支給申請の上限人数は1年度1事業所あたり100名。加算(1事業所1回)として、職務評価の手法を活用して増額改定した場合20万円(大企業15万円)、昇給制度を新たに規定した場合20万円(同15万円)。

その他のコース

コース 中小企業 大企業
賃金規定等共通化コース 60万円 45万円
賞与・退職金制度導入(いずれか一方) 40万円 30万円
賞与・退職金制度導入(同時導入) 56万8,000円 42万6,000円
短時間労働者労働時間延長支援(1年目) 40万円(小規模企業50万円) 30万円
短時間労働者労働時間延長支援(2年目) 20万円(小規模企業25万円) 15万円
障害者正社員化(重度身体・重度知的・精神)有期→正規 120万円 90万円
障害者正社員化(上記以外)有期→正規 90万円 67.5万円
注意賞与と退職金は同時に導入すると56万8,000円で、片方ずつ導入した場合の合計(40万円)より16万8,000円多くなります。制度設計の順番で金額が変わる典型例です。
令和8年度のコース構成について令和7年度に存在した「社会保険適用時処遇改善コース」は、令和8年度のパンフレット・リーフレット・公式ページのコース一覧のいずれにも掲載されていません。ただし「令和7年度末で廃止」と明記した厚生労働省の文書は本記事作成時点で確認できていないため、ここでは「令和8年度の一覧に掲載されていない」という事実のみをお伝えします。ご検討中の場合は必ず労働局にご確認ください。

🔄申請の流れ — 「計画が先、実施はあと」

🙋
社長さん
実際、どういう順番で進めるんでしょう?
👨‍🏫
ナビ先生
大きく6ステップです。ポイントは①〜③がすべて「取り組みを始める前」に終わっていないといけないこと。ここを図で押さえましょう。
1
キャリアアップ計画の作成 対象者・目標・実施する取り組みを整理し、キャリアアップ管理者を決める
2
計画書を管轄労働局へ提出 ※必ず取り組みの実施前に。ここが受給資格の入口
3
就業規則・賃金規定の整備/届出 転換制度や改定後の賃金テーブルを規程に明記する
4
取り組みの実施 正社員転換、賃金規定の改定、制度の新設などを実際に行う
5
一定期間の雇用・賃金支払い 転換後や改定後、要件で定められた期間の勤務・支払い実績を作る
6
支給申請 → 審査 → 支給決定・入金 期間経過後の定められた申請期間内に、証拠書類を添えて申請

特に注意したいのがステップ5と6です。助成金は「転換したらすぐ振り込まれる」ものではなく、転換後に一定期間きちんと雇用し、賃金を支払った実績を示してはじめて申請できます。そのため、取り組み開始から入金までは相応の期間がかかるのが普通です。資金繰りの当てにするのではなく、「後からご褒美が届く」くらいの感覚で計画しておくのが安全です。

支給申請には「期限」がある要件を満たしていても、定められた申請期間を1日でも過ぎると受け付けてもらえません。転換日・改定日から起算していつからいつまでが申請期間になるのかを、取り組みを実施する時点でカレンダーに書き込んでおくことを強くおすすめします。
段階 やること 期限
① キャリアアップ計画の提出 労働局に計画を提出する 各コースの実施日の前日まで(必須)
② 就業規則等の整備 転換日の6か月以前から、異なる雇用区分の就業規則等を適用しておく 転換日の6か月前
③ 正社員転換 就業規則に基づき正規雇用へ転換 —
④ 賃金の支払 転換後6か月分の賃金を支払う。転換前6か月と比較して3%以上の賃金増額が必要 6か月間
⑤ 支給申請 労働局へ支給申請 6か月分の賃金を支払った日の翌日から2か月以内
注意計画が先、実施が後です。先に正社員化してから「助成金があると聞いた」と相談されても、もう間に合いません。ここが最も多い不支給理由です。なお年度単位の締切や予算枠はパンフレット上に記載がなく、随時受付です。電子申請は雇用関係助成金ポータルから可能で、GビズIDが必要です(社会保険労務士等の代理人に依頼する場合は代理人側にも必要)。

🚧よくある不支給・つまずきポイント

🙋
社長さん
「要件を満たせばもらえる」って言っても、実際に落ちる会社もあるんですよね?
👨‍🏫
ナビ先生
あります。ただし理由の多くは「制度を知らずに順番を間違えた」「書類が実態と食い違っていた」のどちらか。裏を返せば、ここさえ潰せば通る確率はぐっと上がるということでもあります。
① 先に取り組みを実施してしまった最頻出の失敗です。計画届の提出前に正社員転換や賃金改定を実施した分は、原則として対象になりません。「もう転換の辞令を出してしまった」という段階での相談は手遅れになりがちです。
② 就業規則に制度が書かれていない/古いまま転換制度や改定後の賃金規定が規程に反映されていない、あるいは何年も前の就業規則のまま運用している、というケース。規程・労働条件通知書・実際の運用の三つが一致していることが求められます。
③ 賃金台帳・出勤簿が整っていない助成金の審査では、労働時間と賃金の実績が客観的な記録で確認できることが必須。手書きのメモや、あとから作り直した記録では認められません。日々の記録の積み重ねがそのまま審査資料になります。
④ 賃金の増額幅が要件に届いていない正社員化のコースでは、転換前後で一定以上の賃金増額が求められるのが通例です。「名前だけ正社員にして給与は据え置き」は要件を満たしません。また、賞与や諸手当をどう計算に含めるかで結論が変わることもあるため、事前確認が重要です。
⑤ 対象期間中に解雇・離職が発生した助成金には一定期間内に事業主都合の解雇等を行っていないことといった要件が設けられているのが一般的です。ほかの部署でのリストラが、思わぬところで受給の妨げになることがあります。
逆に言えば、勝ち筋はシンプル「動く前に計画を出す」「規程を実態に合わせて整える」「日々の記録を残す」——この3つを守るだけで、不支給リスクの大半は消えます。特別なテクニックは要りません。

🧩他の補助金・助成金との組み合わせ方

🙋
社長さん
せっかくなら、他の制度と合わせて使えたら効率がいいですよね。
👨‍🏫
ナビ先生
そのとおりです。目的が違う制度どうしは併用できるのが原則。ただし絶対のルールがひとつ、「同じ経費・同じ賃上げ分を二重にもらうことはできない」。ここだけ外さなければ、組み合わせの発想は非常に有効です。
🎓

人材開発支援助成金
研修で戦力化 → その人を正社員化、という流れで“育てて登用”を一気通貫に
育成 × 登用
💰

業務改善助成金
設備投資と賃上げをセットで支援。処遇改善の原資づくりと相性がよい
賃上げ × 設備
🏗️

経産省系の補助金
設備・IT・販路の投資は補助金、人の処遇は助成金と役割分担する
成長 × 人

実務上よくあるのが、「人材開発支援助成金で研修を実施 → スキルの伸びた人材をキャリアアップ助成金で正社員化」という組み立てです。育成と登用は本来ひと続きの取り組みですから、制度の側でも自然につながります。ただしそれぞれのコースで別々に計画届が必要であり、どちらも「実施前に出す」という原則が適用される点は変わりません。

組み合わせの考え方「モノへの投資は補助金、ヒトへの投資は助成金」と役割を分けて考えると整理しやすくなります。設備を入れて生産性を上げ(補助金)、その果実で賃上げや正社員化を行う(助成金)——という循環がつくれると、制度活用としては理想的です。

❓よくある質問

創業して間もない会社でも使えますか?
雇用保険の適用事業所であり、対象となる非正規雇用の労働者を実際に雇用していれば、設立年数そのものが直接の障害になることは通常ありません。ただし、コースによっては「一定期間の雇用実績」や「賃金台帳等の記録」が求められるため、実務上は記録が揃うだけの期間が必要になります。
正社員に転換したあと、本人が辞めてしまったらどうなりますか?
コースごとに「転換後に一定期間雇用し、賃金を支払っていること」が要件とされているのが一般的です。その期間の途中で離職した場合、その方の分については支給対象外となる可能性があります。本人の希望や適性を十分に確認したうえで転換を進めることが、結果的に受給の確実性も高めます。
申請から入金までどのくらいかかりますか?
取り組みの実施後に一定の雇用・支払い期間を経てから支給申請となり、そこからさらに労働局での審査があります。したがって、計画提出から入金まではかなりの期間を見込むのが現実的です。運転資金として当て込まず、あくまで後から届くものとして資金計画を立ててください。
受け取った助成金に税金はかかりますか?
法人・個人事業ともに、受給した助成金は原則として収益(雑収入等)として計上され、課税対象となる扱いが一般的です。「まるごと手元に残るお金」ではない点に注意し、税務処理については顧問税理士に確認してください。
計画を出したのに、結局実施しなかった場合はどうなりますか?
キャリアアップ計画は「これから取り組む予定」を示すものであり、提出したこと自体で義務や罰則が生じる性質のものではありません。事業の状況が変わって実施しない、あるいは内容を変更するという判断もあり得ます。変更が生じる場合の手続きについては、管轄の労働局に確認するのが確実です。
もう一度だけ、いちばん大事なこと取り組みを始める“前”に、キャリアアップ計画を提出する。この一点を守れているかどうかで、受給できるかどうかがほぼ決まります。正社員化も賃金改定も、辞令を出した瞬間から後戻りはできません。「やろうと思った日」が、計画を出す日です。
※制度改正に関する注記要件・支給額は年度ごとに改定されます。必ず厚生労働省/所轄の労働局・ハローワークの最新情報をご確認ください。

🧮モデルケース:従業員25人の会社が1年で受け取れる金額

🙋
社長さん
コースが6つもあって、結局うちはいくらもらえるのかイメージが湧かないんです。
👨‍🏫
ナビ先生
では具体例で並べてみましょう。従業員25人(うちパート・契約社員12人)の中小企業が、1年かけて処遇改善に取り組んだ場合の試算です。キャリアアップ助成金は「制度をつくる」ことにもお金が出るのがポイントです。
取り組む内容 対象人数 コース・区分 1人あたり 受け取れる額
3年以上勤務の契約社員を正社員化
(重点支援対象者・有期→正規)
4名 正社員化コース 80万円 320万円
正社員転換制度を就業規則に新設 — 正社員化コース 加算① 20万円 20万円
転換実績を自社サイトに公表
【令和8年度 新設】
— 正社員化コース 加算③ 20万円 20万円
パート12名の賃金を5%引き上げ 12名 賃金規定等改定コース 6.5万円 78万円
賞与と退職金を同時に導入 — 賞与・退職金制度導入 56.8万円 56万8,000円
合計 — — — 494万8,000円
この表の位置づけ上記は本サイトが令和8年度の支給要領をもとに作成した試算モデルであり、特定の企業の受給実績ではありません。実際の支給額は、対象者が重点支援対象者に該当するか、賃金増額率が要件を満たすか、支給申請上限人数の範囲内かなどによって変わります。
取りこぼしやすいのは「加算」です上の試算のうち40万円は加算だけで積み上がっています。正社員化そのものより単価は小さいものの、就業規則に一文を加える・自社サイトに公表するといった費用のかからない作業で得られる金額です。とくに公表による加算(20万円)は令和8年度に新設されたばかりで、見落とされやすい項目です。

本記事の情報について

本記事は公開時点で確認できる公募要領等の一次情報に基づいて作成しています。補助金・助成金の制度内容、補助上限額、補助率、公募期間は予告なく変更される場合があり、同一制度でも公募回次によって要件が異なります。制度の統合・名称変更が行われることもあります。

ご申請の前には、必ず各制度の公式サイトおよび最新の公募要領をご確認ください。

本記事は制度の情報提供を目的とするもので、個別の申請可否や採否を保証するものではありません。最終的なご判断は、各制度の公募要領および管轄の窓口・有資格者にご確認ください。

この補助金の公募開始と締切を、メールでお知らせします

補助金の公募期間は中央値で36日しかなく、公表に気づいた時点で締切まで1か月を切っていることも珍しくありません。公募開始日と締切が公表され次第、無料でお送りします。業種をご記入いただくと、その業種で対象になりやすい制度を優先してお送りします。

お知らせを受け取る(無料)

お送りするのは制度の情報のみです。メールアドレスはお知らせ配信以外の目的には使用しません。